

ジョージアン時代(1714–1830)とは?
ジョージアン時代は、国王ジョージ1世から4世の治世を指し、古典主義を基盤とする建築や家具が発展しました。BAMのシルバーの展示では、ジョージアンからヴィクトリアンへと続くデザインの変遷を辿ることができます。さらに、英国御用達ジョンロブの靴木型などのアンティークを通じて、ジェントルマンの象徴をご覧いただけます。また、当時の音楽文化を伝えるハープやギターも展示され、優雅な響きを想起させます。BAMではシルバー・家具・楽器などを通じ、18世紀英国の暮らしと美意識を体感いただけます。




- Silver & Tea -
ジョージアン時代は、英国の銀器文化が花開いた時代です。BAMでは、当時のティータイムや晩餐を彩ったシルバーを展示、ジョージアンからヴィクトリアンへと移り変わるポットの意匠の変遷を辿ることができます。また、湯を温めるためのティーアーンやスピリッツケトル、茶葉を保管するティーキャディは、紅茶文化の普及を象徴する品々です。テーブルを華やかに飾るイパーンや燭台は、室内の雰囲気を格調高く演出しました。また、温かい菓子を供するためのビスケットウォーマーやアフタヌーンティー用のスタンドも展示され多彩な形をご覧いただけます。









- Musical Instrument -
ジョージアン時代は、音楽がサロンや家庭に欠かせない文化として浸透し、教養や社交の象徴とされました。BAM鎌倉では、その雰囲気を伝える貴重な楽器をご覧いただけます。展示されるハープは、フランス革命を逃れロンドンに拠点を移した名工エラール工房で1820年に製作された逸品です。また、18世紀に英国上流階級で流行したギターも見どころで、1775年頃にトンプソンによって製作された希少な作品を所蔵しています。ハープは女性の教養の象徴として尊ばれました。





- Antique Furniture-
ジョージアン時代の家具は、古典主義を背景に発展し、英国家具の黄金期とも呼ばれます。この時代にはチッペンデール、ヘップルホワイトといった名デザイナーたちが登場し多様な表現をもたらしました。BAM鎌倉では、繊細な彫刻と意匠で知られるチッペンデールの椅子をご覧いただけます。また、時を刻み続ける堂々たるグランドファーザーズクロックは、18世紀英国の家庭に欠かせない存在であり、暮らしに威厳と格式を添えました。これらの展示を通じて、当時の美意識とクラフツマンシップを感じていただけます。





- Gentleman’s Articles-
BAMでは、当時の紳士の品格と生活様式を伝える展示をご覧いただけます。中でも特筆すべきは、英国王室御用達の靴メーカー、ジョン・ロブ・ロンドンから特別に寄贈された100点に及ぶ靴の木型です。これらは通常非公開の地下保管室を再現した空間に並び、職人の道具とともに貴重なクラフツマンシップの世界を体感できます。さらに、近衛兵の制服や熊の毛で作られた高帽は王室の伝統を象徴し、皮張りのトランクやウイングバックチェアは紳士の旅や社交を彩りました。これらの展示を通じ、「格式と美意識の象徴」となった紳士の歴史を味わってください。




BAM鎌倉、館長の土橋です。当館2階のジョージアンルームの見どころは、銀器の変遷です。ティーケトル、燭台、アフタヌーンティースタンドなど多彩なシルバーを展示し、ジョージアンからヴィクトリアンへと移り変わるデザインを一望できます。また、チッペンデールといった名匠が手がけた椅子、威厳あるグランドファーザーズクロックも展示し、18世紀英国の室内文化を再現しています。さらに、英国王室御用達ジョン・ロブ・ロンドンから特別に寄贈された靴木型を地下保管室の再現し、紳士を象徴する品々も揃います。鎌倉で、英国ジョージアン時代の気品と美意識をご体感ください。
